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「結露」と「カビ」

1. カビは万病のもと

マンション住まいのお悩みTOP3に入るのが結露とカビです。特に古いマンションにお住まいの方は実感されているのではないでしょうか?
「北側二部屋は結露とカビで使えず、リビング側だけで生活しています」というのは、“マンションあるある”な話です。



ご存知の通りカビは万病のもとで、カビ胞子が室内に浮遊している状態で生活するのは健康を害します。
特にマンションは構造上、気密性が高い(隙間が少ない)ので空気が入れ替わりづらく、カビの胞子が閉じ込められた状態でその空気を吸っているということになります。また、湿っている状態はカビが発生しやすいので、結露のある所がカビやすいというわけです。


2. 結露のメカニズム…なぜ北側居室がカビやすいのか?

結露とは空気中の水蒸気が冷やされて水滴になる現象。夏の冷えたグラス表面が濡れるのと同じ原理で、冬に暖房された家の中の空気が冷たい窓ガラスや壁に触れると結露が発生します。



つまり結露のメカニズムは「温度差」と「多湿」によって発生していると言えます。
マンションの多くは鉄筋コンクリート構造です。コンクリートは熱を蓄える力が強いので外気で冷やされると容易には温まりません。特に日が当たらない北側などは温まる要因が少ないので常に冷やされている状態。さらに水蒸気を含んだ温かい空気は冷たい側に流れる性質があるので北側でどんどん結露します。
建物の中は、人間の呼吸や暖房器、加湿器の使用により水蒸気量が多くなりやすく、気密性の高さも相まって、マンションは結露の発生しやすい環境といえます。


3.新しいマンションなら大丈夫?

2003年に施工されたシックハウス法において24時間換気が義務化されました。2003年以降に建築されたマンションは換気により室内の水蒸気が排出され結露の発生は比較的抑えられていると思います。しかし実際は、真冬に24時間換気を回し外の空気をいれるということは室内が寒くなることから止めてしまっている方も多く、そうなると結露は発生しやすくなります。さらに新しいマンションでも断熱性能は低く、北側の寒さを軽減できていないのが実情。ですので、新しいマンションだから結露は出ていないけれども、北側居室と南側リビングの温度差が5〜10度になることもあり、昨今問題になっているヒートショック現象が起きやすい住宅となっています。新築マンションだからといって決して良い環境とは言えないのです。また30年以上変わらない画一的な間取りも、温度差と結露を生む原因の一つといえます。


4.せっかくリフォーム・リノベするなら暖かい家をつくりましょう

結露とカビ、ヒートショック現象は大切な家族の健康を害します。
マンションの結露対策は結露箇所だけの施工では絶対に解決しません。

しかし、リフォームやリノベで大きく改善することができます。マンションという住宅形態では、適切な断熱工事や換気計画、空気が通る間取りは費用対効果が高いといえます。
リフォームやリノベを検討される場合は、この住宅性能を向上させる内容を盛り込むことをおすすめします。

マンション専門に結露対策をしてきたToivoがおすすめするのは、適正予算でコストを抑えて解決できる下記のような方法です。
・内外の温度差を軽減する断熱施工
・調湿効果・カビの生えない壁材・珪藻土
・住まい方(換気の仕方)
結露を防ぐこの3つの方法が根本から問題を解決します。

RC構造の団地住まいだった私も、このカビで幼い頃から悩まされました。このお話が、皆さんのご家族が健康に暮らせる住まいづくりのお役に立てたら幸いです。




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