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マンションリノベでもいろいろある

リノベーションした中古マンションもすっかり市民権を得てきましたが、リノベーションやリノベーションした中古マンションを手に入れる方法には、実はいろいろな方法があります。そして、修繕の自由度や手間、掛かる費用にも大きな差が出る場合があります。

1. そもそもリノベーションって?

リフォームとリノベーション、なにが違うの? ということをよく聞かれます。

英語のreformは本来「改める」といった意味を持つ言葉で、日本では「修繕」や「改修」という意味で使われます。キッチンやユニットバスの入れ替え、壁紙の張り替えなどはこれに当たります。

 

一方、renovationは、英語圏では、修理とか復元、改装という意味で使われますが、日本では大規模修繕や用途変更など、単なる模様替えとは違うリフォームを指すことが多いようです。 少し前、「スケルトンリフォーム」という言葉が流行りましたが、これは骨組み(スケルトン)だけを残しあとはすべてつくり直すというリフォームです。リノベーションはそれに近いイメージがあります。

 

2. リノベ済みを買うか、買って中古を買ってリノベするか?

最近では中古のマンションをあらかじめリノベーションして販売するところも増えてきました。メリットとしてはすぐに住めるところ、デメリットとしては、戸建て住宅でいう「建売」に近いものになるので、プランや仕上げ、設備などを変えられないということになります。さらにいうと、表面的には新しくなっていても、見えない部分がどうなっているかわからないという不安もあります。

 

一方、中古マンションを購入してリノベーションする場合はどうでしょう?こちらは、一旦スケルトンにしてからリノベーションするので、プランや素材・設備を、暮らし方や予算にあわせて自由に設定することが可能です。断熱や遮音といった目に見えない部分もしっかり施工することが可能です。デメリットとしては住むまでに期間が掛かることと、予算がリノベ済み中古マンションを購入するよりは高くなりがちということでしょうか?

3. 新築に戻すフルリフォームと、空間からつくり直すリノベーション

トイレや浴室といった一部を直すのでなく全体をリフォームする場合でも、新築の状態に戻す場合はリノベーションと呼ばず、「フルリフォーム」という表現をすることがあります。これらは設備を入れ替え、壁紙やフローリングを張り替える工事を施したものです。

一方、リノベーションと呼ばれるものは、構造に影響しない外せる壁は外し、空間そのものから変えていく工事が入ります。これは似て非なるもので、ときおり前者でも「リノベーション済み」と表記されることがあるので注意が必要です。

 

4. 満足度の違いは断熱工事に出る

リノベーションと言われる工事のなかでも、プランの変更やいまどきの流行の素材を使い、インダストリアルな雰囲気や仕上げを施しただけのものも多く存在します。これらはファッションとしてのリノベーションにはなっていますが、本質的な心地よさ、つまり冬暖かく夏涼しくするための断熱工事が施されたり、風通しを考慮してプランを考えたりすることはまずありません。リノベーション=快適な暮らしの実現とするには、やはり、断熱工事や通風といった住まいの基本をきちんと押さえた設計施工ができる会社に頼むことが重要になります。

 

Toivoのホームオーナーは、木のリノベーションによって四季を通じて心地よい住まいに変わったことを絶賛してくれます。それはどのリノベーションでも断熱工事をきちんとおこない、風が自然に抜けるプランとし、無垢の木や珪藻土などの自然素材を使うことで、冬暖かく夏涼しく、湿度もコントロールされた空間に仕上がっているからに他なりません。